Papillidiopsis macrosticta
2018/10 猪八重渓谷(宮崎県日南市)
湿度の高い渓谷沿いに、トサクラマゴケモドキに被われた樹幹に紛れて生えていました。
古い蒴柄がたくさんついていましたが、蒴はほとんど脱落していました。
1. 蒴柄は2cm程度で、赤~オレンジ色。
3. 多くの枝が、密に絡み合って固まっています。
4. 匍匐茎から、密に1cm前後の枝が出ています。茎には葉がついていませんが、若いうちはあるのでしょうか。
5. 葉は枝に丸くつき、枝の途中から蒴柄が出ています。葉は全体が舟形に凹みます。
6. 乾いてもあまり縮れず、展開したままです。
7. 蒴は傾き、長さ1mm以内です。
8. 蒴柄上部(右方が先端)にパピラがあるといいますが、顕微鏡で見て、何となくぼこぼこしているかなというくらい。
9-10. 枝葉は長さ2mm弱、幅0.5-0.7mm。片側が内曲します。僧帽状といわれるのも納得。
11. 葉基部の黄色い細胞が並びます。翼部は50×20㎛くらいの大きな厚壁の細胞もあります・
透明の葉身細胞は、基部付近は厚壁ですが、パピラはありません。
12. 葉中央の葉身細胞。40-50×3㎛で、厚壁。壁の厚さと細胞質部分の厚さは同じくらい。
背腹両面とも、細胞中央に大きなパピラが一つあります。
13. 葉先は鈍頭で、微歯あり。
14. パピラの高さは3-5㎛位はありそうです。