Archidium ohioense
2019/5 木曽川(愛知県犬山市)
木曽川河川敷の岩場についていました。
水際で、しばしば冠水すると思われます。
センボンゴケ科のようにも見えましたが、葉身細胞は全く異なります。
独特の胞子体をつけているので、ツチゴケ科で間違いないでしょう。
1. 岩の上に固まって生えていました。
2. 茎は長さ5mm以下。葉は斜め上に開がります。
短い側枝のようなものをつけていますが、ここに胞子体ができるようです。
3. 乾くとやや茎に密着します。
4. 少し巻縮するようです。
5. 葉は長さ1mm弱で、きれいな三角形。葉頂あたりに微歯があるほかはほぼ全縁です。
6. 中肋は葉頂近くに達します。
7. 葉身細胞の形は様々ですが、矩形のものが多いようです。大きさはだいたい30~50×10~15μmくらい。平滑で、やや厚壁。
8. 葉基部
9. 側枝状の部分です。まだ若そうですが、球形の蒴をつけています。蒴柄はほとんどありません。
10. 苞葉は1mmくらい。蒴を包み込むような形に凹んでいます。
11. 蒴は直径0.3mmくらい。帽も蓋も蒴歯も見当たりません。
12. 蒴の皮は薄そうで、まだ未熟な胞子が透けて見えました。
胞子は直径80μmくらいはありそうですが、もっと大きくなるのでしょうか?
13. 造卵器?をつけた個体もありました。