ナシガタソロイゴケ

Solenostoma pyrifolium var. pylifolium

2019/9 麦草峠(長野県茅野市) Alt. 2100m

 

苔むした岩の一部がこれでした。

ツボミゴケの類の中ではかなり特徴的な花被をつけるように思います。

 

1. たくさん花被をつけていますが、つけていない株もかなり混生しています。雄株でしょうか。

2. ハイキングコース沿いの大きな岩に着生。

3. 茎は1cmくらいです。葉は斜めに開出し、少し枝もつけるようです。

4. 茎の腹面は、透明からやや赤みを帯びた仮根が密生しています。腹葉はありません。

5. 花被。円筒形で、上部がやや大きく膨れ、4稜くらい見られます。

6. 花被をめくってみました。未熟な胞子体の付け根と雌苞葉の付け根は同じ高さです。

7. 葉はほぼ円形で、鋸歯などはありません。長さ、幅ともに1mmくらいまで。

8. 葉身細胞は平滑で、大きさはかなりばらつきがあります。トリゴンも少し大きめです。

 油体は5個前後くらいで、均質に見えるもの、微粒集合に見えるものが混ざっています。

9. 葉縁の細胞は、葉中央より少し小さい傾向が見られます。