Campylopus gemmiparus
1990 愛知県豊橋市内
高木コレクションのマユハケゴケとされる標本を観察しました。
イクタマユハケゴケが日本で記載されたのは2002年なので、1990年当時はマユハケゴケと同定されたのでしょう。
無性芽に中肋があるので、この標本はイクタのほうで間違いないと思います。
1. 葉状の無性芽の塊が、所々にあるのがわかります。
2. 乾いたところ。
3. 湿っても葉はあまり開出しません。
4. 湿ったところ。
5. 茎の先端の葉腋に、無性芽をたくさんつけています。
無性芽は葉状ですが、乾燥すると強く巻縮します。
6. 無性芽。長さは0.8mmくらいありました。中肋がはっきりと確認できます。バーは0.1mm
7. 無性芽の細胞はやや厚角で、色が薄いようです。バーは50㎛
8-9. 葉は幅広い披針形で、長さ3mmくらい。
中肋は、基部の幅の1/3以上で、フデゴケの葉に似ています。バーは0.5mm
10. 中肋の表皮細胞。バーは50㎛
11. 葉基部の細胞は大きく、長さ50㎛前後はあります。バーは50㎛
12. 葉身細胞は10-20㎛。バーは50㎛
13. 先端付近にのみ、歯がありました。バーは50㎛
14. 葉の断面。背側のみにステライドがあります。バーは50㎛