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イボホウオウゴケ

Fissidens serratus

1998/5 鳳来寺山(愛知県新城市)

 

高木コレクションから。

鳳来寺山では、高木先生や成田先生など多くの調査がされており、300種近い蘚苔類が報告されています。しかし、このイボホウオウゴケは未発表のように思われます。

 

薄暗い沢沿いの岩壁や転石に着生していたようです。

葉身細胞にパピラがあり、腹翼に鋭い鋸歯があるのが特徴です。

 

 

1. 標本には小石が1つ。

2-3. とても小さいFissidensです。

 乾いてもそれほど葉は縮れないようです。

4. 葉は5対程度。下部の葉は小さく、0.5mm。大きな葉では1.5mm近くあります。

5. 蒴柄は茎長から出て、長さ1.5mmくらい。

6. 中肋はほぼ葉先まで達します。上翼にも背翼にも、葉身細胞に1つのパピラが見られます。

 葉縁の細胞にはパピラが無いようです。

7. 葉身細胞は15μmくらいの多角形です。

8-10. 腹翼の葉縁はのこぎりの歯のような鋸歯が並んでいます。