Leskeella pusilla
2020/1 愛知県緑化センター(愛知県豊田市)
猿投山麓の里山に囲まれた駐車場の植栽木の樹幹を観察していると、フルノコゴケ、ヒナノハイゴケ、イワイトゴケなどおなじみのコケに混じって見慣れないコケが生えていました。
葉が茎から直角に起き上がり、一部は赤味を帯びて美しいコケです。ヒメウスグロゴケだと思いますが、毛葉をはっきりと確認できませんでした。愛知県での記録は初めてだと思います。
1. 駐車場脇の高木に着生していました。このあたりは湿気が多いのか、どの木もコケでびっしりとおおわれています。
2. 乾いたところ。茶色く見えます。
未熟な蒴がたくさんついています。円筒状の帽がたくさん見えます。
3. 湿ると葉が展開してとてもきれいです。
4. 不規則に羽状に分枝します。枝は2-3mmくらいのものがほとんどです。
5. 乾くと葉は枝に密着します。
蒴は苞葉から頭を出すようです。未熟なので、これから蒴柄はもっと伸びるのかもしれません。
枝が曲がって上方を向くのも特徴でしょう。
6. 湿ったところ。
7. 枝葉。長さ0.6mmくらいで全縁。中肋は太く、葉の1/2以上はありますが、葉先には届きません。
8. 翼部の細胞はやや横長になります。
9. 葉身細胞は8-10μmでやや角ばっています。小さなパピラが一部の細胞にはあります。
10. 葉先。ほとんどの細胞にパピラがありそうです。
11. 雌苞葉。長さは1mmくらいになります。
下半分は葉緑体の無い透明細胞です。
12.中央部の 葉身細胞はやや厚壁で、長さ30㎛くらい。
13. 葉先は鋭く尖ります。