ニセテングサゴケ

Riccardia vitrea

2020/12 海上の森(愛知県瀬戸市)

 

ススキゴケ?の間に、見慣れない葉状タイ類が生えていました。

Aneuraにしては小さく、独特の無性芽もつけているので、Riccardiaだと判断しました。

油体も独特なので、R. vitreaでよいと思います。

無性芽枝とでもいうべき、無性芽をつけた細い枝をたくさん伸ばしていました。

2. 砂礫混じりの土手に、小さな塊ではえていました。

 あまり土壌水分は高そうにないのですが、こんなところにもRiccardiaが生えるのですね。

3. タルスは長さ3mmくらいまで、幅1mm未満。

4. あまりスジゴケっぽくない見た目です。

 タルス背面や無性芽枝?にたくさん無性芽をつけています。

5-6. 無性芽は径30-40㎛くらいの2細胞です。 

7. 表皮細胞は長さ50-100㎛くらい、幅は50㎛以下で、油体があります。

8. 油体は各表皮細胞に2~10個くらい。

 灰色の球形、微粒の集合であり、Riccardiaらしくない無性芽です。

9. 腹面にはまばらに透明の仮根が生えていました。これもRiccardiaにしては珍しいのではないかと思います。

10. タルス断面。

11. 葉縁の単細胞層は2細胞幅くらい。

 カビがはいったのでしょうか、変な細胞がありました。

12. 表皮細胞と内部細胞はほぼ同大です。