Holomitrium desifolium
1948/2 鳳来寺山(愛知県新城市)
高木先生のコレクションから。
シッポゴケ科ですが、ちょっとずんぐりとして、蒴柄も短めの印象です。
茎は長さ1cmくらいで、少し枝分かれします。
葉を非常に高密度に付けています。
蒴柄は7mmくらい。
2-3. 乾燥すると葉は著しく縮れます。
蒴柄は曲がりますが、蒴は直立します。
4. 湿ると葉は斜め上に展開します。
古い標本だからかもしれませんが、中肋を挟んで緩くキールし、葉先は曲がる傾向があります。
5. 茎頂に小枝状の無性芽を付けているものもありました。
6. 蒴は円筒型で2mm弱、蓋も1mm以上あります。
7. 外蒴歯の歯突起は100μm程度しかなく、数個の大きな節状のこぶがあります。
まばらに大きめのパピラもあるようです。
8. 雌苞葉は、図鑑では1cm近いと言いますが、最も長い外雌苞葉でもこの標本では5mmくらいしかありません。
9. 外雌苞葉の株は筒状になって蒴柄を抱きます。
10. 葉は長さ3mm弱で、全縁。
11. 基部は透明でやや厚壁の細胞です。
12. 中部の葉身細胞は丸くて厚壁、10μm以下。
パピラは不明瞭でした。
13. 中肋背面にもパピラは見当たらず。
14. 葉基部の断面。ステライドは背面のみに見えます。
15. 葉中部。ステライドは不明瞭。葉縁は2-3細胞の厚さです。