トゲアイバゴケ

Plicanthus hirtellus

2021/5 鬼岩(岐阜県瑞浪市)Alt. 300m

 

ピンぼけ写真ですみません。

立体的でとてもユニークなタイ類です。

ごわごわした感じで、ハイヒモゴケ科あたりのセン類のように見えました。

腹面から見ると、クラマゴケモドキの仲間にも見えます。

 

Plicanthusは、日本では本種と、葉が全縁のP. birmensisの2種が知られていますが、遺伝解析では両種はシノニムという結果も出ているようです。

トゲが目立つので、とりあえずhirtellusとしておきます。

2. 多分花崗岩だと思いますが、湿った岩上を束になって伸びていました。

3. 茎は4cmくらいになり、少しだけ分枝するようです。

4. 背面から。背片が立ち上がっているので、ピントがあいません。

5. 腹面から。腹片も腹側に立ちあがる傾向があります。

 鋸歯が多いので、腹葉と腹片の見分けがつきにくいです。

6. 側面から。

7. 仮根は少ないですが、茎のところどころから束になって出ています。

8. 葉は大きく3裂します。

9. 背片に相当する部分には鋸歯があまり目立ちません。

 背面側の基部でも小さく2裂して、小葉状になっています。(写真左下部分)

10. 腹片側には大きな鋸歯が多数あります。

  腹面側の基部は耳状になるようです。(写真左下部分)

11. 鋸歯は1細胞から5細胞くらいまで様々。

12. 葉身細胞は厚壁で著しく肥厚します。

 油体は各細胞に2~6個くらいで、微粒の集合です。

13. 腹葉は1/2以上まで2裂し、大きな鋸歯が多数あります。

 基部は耳状になり、長い鋸歯がついています。

14. 茎の断面。表皮細胞も内部細胞も厚壁です。