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ヒルムシロの葉の構造

ヒルムシロは、貧栄養のため池などによくみられる水草で、浮水葉と沈水葉の2種類の葉をつけます。

豊田市内某所を訪問したついでに、ヒルムシロの浮水葉を1枚いただいてきました。

 

気孔は、普通は葉の裏側に多く、表側には少ないように思いますが、この葉には表側に気孔が整然と並び、裏側には全くありません。

当たり前かもしれませんが、水につかるところには気孔は無いということになります。

また、裏側には空気がたっぷりと蓄えられており、浮き輪の上に葉が乗っているような構造のようです。

 

種が違っても浮水葉は大体このような構造なのでしょうか。また、ヒルムシロの沈水葉はどんな構造なのでしょうか。とても気になります。

2. 葉の表側。やや光沢があります。

3. 実体顕微鏡でも気孔がたくさん並んでいる様子が確認できます。

4. 気孔は整然と並んでいます。

5. 葉の裏側。光沢はなく、やや茶色を帯びています。

6. 気孔は見られず、ザラザラした印象。

7. 透過光で透かして見ると、葉状体類の気室のような区画が確認できました。

8. 断面で見ると、表側には葉緑細胞がたくさん並び、気孔の下には小さな空洞ができています。裏側は浮袋のような小部屋が並んでいるようです。