チチブイチョウゴケ

Acrobolbus ciliatus

2021/8  乙女渓谷(岐阜県中津川市)

 

変わったヤバネゴケといった印象でしたが、全然違いました。

ツヤの無い独特の黄緑色をしています。

チチブというくらいだから石灰岩好きなコケなんでしょうか。

と思ったら、ブナ帯の古生層に生えるということです(平凡社)。

2. 薄暗い渓谷沿いの湿った岩に、他のコケに混じって少しだけ生えていました。

3. 茎がちぎれてしまいましたが、1cm以上にはなります。

 枝分かれはほとんどしないようです。

4-5. 茎幅は葉を含めて1.5㎜くらい。

 腹葉は小さく、茎腹面からはまばらに仮根が生えていました。

6-7. 葉は大きいもので0.7㎜くらい、1/3くらいまで2裂しています。

 葉縁から数本の仮根が出ます。(仮根の無い葉も多数あり)

8. 葉身細胞は六角形で薄壁、トリゴンは小さい。

 油体は微粒の集合で、各細胞に5-10個ありました。

9. 表面ははっきりとしたベルカがみられます。

10. 葉縁の仮根。

11. 腹葉なとても小さく、数細胞だけのようです。