7月にネジバナの菌根菌を観察していました。
ラン科の植物は、ラン菌根菌と共生します。
菌根は、染色などの処理をしないと観察するのが難しいのですが、ラン菌根は生物顕微鏡で無染色で簡単に観察できるということです。
調べてみると、確かに根の皮層細胞に菌根菌が共生しているのが確認できました。
コケも含めてほとんどの植物はアーバスキュラー菌根菌と共生するようですが、ランなどいくつかの分類群の植物にはそれぞれに特化した菌類と共生するらしい。植物にとって、菌根菌との共生は欠かすことができない要素だと思いますが、なぜこういうことになったのか、進化の過程が不思議でなりません。
2.ネジバナはごく普通にみられる草本です。
3. 根は小さな大根みたいです。
4. この大根を輪切りにして検鏡します。
5. 中央に維管束が見えますが、その周りの皮層細胞の中に黒っぽい塊がところどころに見えます。これが菌根菌なのでしょう。
6-7. 何かの結晶のようなものも見られました。なんなんでしょう。まったく見当がつきません。