温室内のヘゴの樹幹に,ハリガネゴケに混じって生えていました.
2本の中肋が独特のサオヒメゴケ Callicostella papillata は,国内では琉球のみに生育しているようです.
図鑑の記述と比べると,このコケはpapillataよりも茎が短く,葉が小さく,葉身細胞も少し小さめのようです.蒴柄にパピラがあるので,papillataとは別種でしょう.
アブラゴケやツガゴケのように,葉は茎に扁平についています.
2. 茎は長いもので1cmくらい.分枝は少ないです.
蒴柄は5mmくらい.
3. 蒴は卵型で傾き,蓋には長い嘴があります.
4. 帽の基部には多くの裂け目があるようです.
5. 雌苞葉は茎葉よりもやや小さい.
6. 蒴柄は全体に明瞭なパピラで被われています.
7-8. 葉は長さ1mm以下.2本の太い中肋が葉先近くまで伸びています.
9. 葉先は鈍頭で鋸歯があります.
10. 葉身細胞は15~20㎛くらい.背側の中央に1つ,パピラがあります.
11. 葉基部の細胞はやや大きく,パピラはありません.