アツメハネゴケ

Plagiochila peculiaris 2023/5 宇連(愛知県新城市)

 

葉身細胞が中間肥厚するハネゴケは初めて見ました。

やや大型で、黒っぽいハネゴケです。

写真を撮り忘れましたが、渓谷の切り立ったやや日当たりの良い崖に、アイバゴケなどの隣に群生していました。

平凡社図鑑では四国、九州に分布とあり、和歌山県のRDBにも記載されています。

2. 二次茎は2~5㎝くらいになり、分枝はほとんどしていません。

3. 腹面から。葉の腹縁側が膨らんでいるので、かなりモコモコとしています。

4. 背面。葉の背面基部はあまり下延していません。

5. 腹縁基部の下延もわずかです。

6-7. 葉は長さ2mm、幅1.6mmくらいと、かなり幅広い。

 背縁にはほとんど鋸歯はなく、先端から腹縁には20~30の鋸歯があります。

8. 鋸歯。

9. 葉身細胞は20‐30㎛で、トリゴンや中間肥厚が大きい。

 油体は各細胞に5‐10個、均質または小粒集合でした。

10. 葉基部の細胞は100㎛くらいになり、不明瞭なビッタ状でした。