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ハリロカイゴケ

Aloina obliquifolia 2023/9 戸台口(長野県伊那市)

 

葉の腹側に同化糸が密生する変わったコケです。

 

今回は論文を見て生育地を見つけることができました。

国内では長野県からしか報告されていない貴重なコケですね。

ロカイとはアロエのことだそうです。

同化糸のおかげで葉が肉厚に見えるので、拡大して見るとアロエの雰囲気は感じられます。

 

3. 日当たりの良い石積、やや砂をかぶったところに生えていました。

4. 茎は数mmしかありませんが、蒴柄は3cm近く有ります。

5. 湿ったところ。多肉植物の雰囲気があります。

6. 乾燥すると、葉は少し巻縮します。

7. 帽は僧帽状で長いです。成熟した蒴は見つかりませんでした。

8-9. 葉縁が内曲し、同化糸を包み込んでいます。

 葉先は短いトゲ状になります。

10. 雌苞葉と造卵器。雌苞葉は普通葉とほとんど同じです。

11. 葉の断面。同化糸が密生しています。

12. 葉縁の内曲した部分。

13. 葉縁は透明な細胞となっています。

14. 葉基部。葉縁は線形の細胞。

15. 葉基部の中肋付近。細胞は幅広です。

16. 中肋背側。表皮細胞は平滑で線形です。