Dicranella varia 2024/10 茶臼山(愛知県豊根村)
ウスバゼニゴケの大群落を見ていると、同行者が赤い蒴が出ているのに気づきました。
よく探すと、数か所で少しづつ蒴をつけているのが見つかりました。
配偶体はススキゴケに似た雰囲気ですが見慣れない感じなので、少し採集して調べてみました。
2. 日当たりの良い林道の切土のり面にありました。
3. 茎は1cm以下。蒴は赤茶色で4㎜くらいです。
4. 乾いたところ。
5. 葉は細長いのですが、ススキゴケほど細い印象ではありません。
6. 乾くと葉は少し縮れます。
7. 茎下部の葉は長さ1mm未満。やや広い披針形をしています。
8. 茎上部の葉。長さは2㎜弱。先端近くは中肋が大部分を占めます。
9. 葉先。
10. 葉身細胞。長さ70-100μm、幅10µmくらい。
11. 基部の細胞はやや短く、幅広くなります。
12. 乾いた蒴は長さ0.6mmくらいで、蒴柄に直立しています。
13. 蒴の蓋は円錐形で、短く尖っています。
14. 蒴歯は16本で中部まで2裂します。ススキゴケと似ています。
15. 蒴歯上部はほぼ透明で、明瞭なパピラはありません。
胞子は径14-17μmくらい。
16. 蒴歯下半分はオレンジ色を帯び、細かい縦皺が見られます。